本坊酒造がウィスキー製造免許を取得したのが1949年。
「竹鶴ノート」の報告を元に竹鶴正孝氏の摂津酒造時代の 先輩であり上司であった岩井喜一郎氏が ウィスキープラント設計と製造指導を行い生まれたマルスウィスキー。
そして、そのDNAは鹿児島でのウィスキー製造から数年経た、 1985年に現『信州マルス蒸留所』へ受け継がれ今に至ります。同蒸留所では1992年からモルトの蒸留については一時休止を余儀なくされるという苦難の時期も経験しましたが、2011年に19年ぶりの復活を遂げる再稼動を開始。
WWA(ワールドウィスキーアワード)の ブレンデッドモルト部門で世界一を獲得、 2016年には鹿児島・津貫蒸留所も稼働するなど 世界中から注目を集めているブランドに発展を遂げています。
今回は信州マルス蒸留所から弊社単独でのプライベートボトルでは初となるボトリングが実現。新たなマルスとこれまでの歴史が作り上げた1樽をご紹介します。
弊社スピリッツバイヤーが同蒸留所に赴きセレクトしたのは、再稼動後となる2012年蒸留原酒。 近年、弊社ジョイントボトリングを始め、 ボトラーからもリリースがあるなど、ショートエイジングながらも注目を浴びるスペックでもあります。
再稼働2年目という最中に生み出されたのは 意欲的な取り組みの下、ジャパニーズウィスキーでは珍しい20ppmのヘヴィーピート麦芽で仕込まれた原酒。
また、こちらは2014年に更新される前の 岩井氏が50年以上前に設計した今は無きポットスティルが生み出した貴重な存在でもあります。
駒ケ岳山麓の標高約800mという "日本で最も高地となる蒸留所”で3年の眠りを経た1樽は 寒暖の差が激しい環境のなかで、深い呼吸を繰り返すことで多彩な熟成の恩恵を受け、高い完成度を体現します。
『ヘヴィーピーテッドの取り組みと歴史的なポットスティルが織り成す、 新たなジャパニーズウィスキーの個性をこの機会にぜひご堪能下さい。』