パギューの様な、7haの零細な生産者のアルマニャックの原酒をストレートに味わえるのは、正にダローズだからこそ成せる業。この一樽は、殆ど無名な生産者ながら、全体的な完成度が非常に高い仕上がりのカスクだった為、採用に至りました。
アルマニャックで使用される品種、バコ、ユニブラン、そして、
フォルブランシュが使用されており、
長期熟成向きのバコの力強い個性と、
ユニブランのコニャックの様な華やかな個性、
フォルブランシュのフローラルさと瑞々しいフルーツ感。代表的な品種の個性が、バランスよく分かりやすく配分されています。また、香りの甘いウッディネスは、ジャパニーズウイスキーに通じるフレーバーや粘性のある甘みは、モルトウイスキー好きにも共感してもらえるアルマニャック。
---Tasting Note ---
【香り】溶剤、新装のウッドハウス、アタックの強い香り立ち。次第にユニブランの華やかな表情を伴いながら、ビンテージカーテ ン、落ち葉の森、スミレの花、ホワイトローズ、スパイス。時間経過でしっかりとしたウッディーな甘い香りが漂う。
【味わい】口に含むと、ドライアプリコット、タンジェリン、ウッディーさと粘性のある甘み。ブドウの房、黒糖。10%のフォルブラン シュがいい仕事をしている。
【フィニッシュ】余韻は長く、ワインの渋み、シルキーなタンニン。微かに金木犀の戻り香。
(Tasted by 弊社スピリッツバイヤー)
「ダローズ」の歴史は、創始者ジャン・ダローズ氏が有名オーナーシェフとしてレストランを経営していた1960年代に、息子のフランシスと共に、ダローズブランドとして各農家で自家生産されていたアルマニャックを販売するというアイデアに辿り着いたのが起源となります。
1974年にはフランシスが小規模なアルマニャックハウスから樽を買い取り、自社セラーでの熟成を始め「ダローズ」ブランドとしての販売を開始。 1996年、創業者の孫にあたる現オーナーのマーク・ダローズ氏が経営に参画し、父親であるフランシスの引退を機に1999年からに正式にダローズ社社長に就任。2014年には「ダローズ」へとブランドもリニューアルされ、日本市場を含め、世界各国に商品供給を行っています。

同社オーナー マーク・ダローズ氏
ダローズの特徴は単なるネゴシアンではなく、蒸留直後に買い付けたアルマニャックの樽をすべて自社倉庫で厳重に管理・熟成させています。アルマニャックとしての個性と情熱を感じさせる原酒を送り出すことをモットーに入念なテイスティングを重ね、それぞれのベストタイミングを見極めてオンリスト。瓶詰めもオーダーを受けた分だけしか行わないという徹底した品質管理の下、しっかりとしたこだわりを貫いています。
また、樽で熟成されていたままのアルマニャックを味わってもらいたいとの思いから、すべてのヴィンテージは加水無しのカスクストレングスでのボトリングとなっており、通をうならせるアルマニャックのラインナップとなっています。
そのリリース方式からマーケットの在庫は出荷時から限られた本数のみという貴重な存在となっており、入手機会も限られる逸品です。