今回ご紹介する一樽は、イタリアに本拠を置くヴェリエ社の代表、ルカ・ガルガーノ氏が自信をもって発表したシリーズであるハイチのアグリコールラム「クレラン」の信濃屋向けとなるシングルカスクのご案内です。
今回、弊社向けに選んだカスクは、生産者「ババル」の原酒です。オーナーのフリッツ・ババル氏が1947年から家族で手掛ける蒸留所で造られており、連続式蒸溜器を使用しています。
2017年蒸溜された原酒を、2018年から49カ月間、ヴェリエ社が所有していたベンリアックの空き樽を使用し、ポート・オー・プリンスの熟成庫で熟成を行い、2022年にシングルカスク・カスクストレングスでボトリング。 ボトリング後、一年以上、輸入迄暫く時間がかかりましたが、無事に皆様にご紹介出来ることとなりました。
主張的で自然なエステリーさ、サトウキビジュースのフレッシュでパワフルなアロマ、岩海苔やあら塩を想わせるミネラリーさ、ウイスキーの樽熟によって丸みのある一体感のある甘みが与えられ、シルキーで伸びやかな余韻が楽しめます。
難し過ぎることなくカジュアルな雰囲気を保ちながら、潜在性の高い素材の良さをしっかりと感じ取れられる、小粋なゴールドラムです。
---Tasting Note ---
香りはフレッシュなサトウキビジュース、自然で強烈なエステリーフレーバー。風船、エナメル、アジアの屋台のパイナップルアイス、次第にバニラ、陽の当たった木のひさし、岩海苔、タール、ナツメグのスパイス。
口に含むと、こなれた野性味のある甘みが広がり、ナツメグのスパイスを伴いながら、フレッシュなサトウキビジュース、ココナッツウォーター、砂糖漬けのプラム、海水。フィニッシュは、シルキーでミネラリーに変化し、カフェオレ、唇に残った海塩。
(Tasted by弊社スピリッツバイヤー)
~クレランリリースまで~
イタリアに本拠を置くヴェリエ社の代表、ルカ・ガルガーノ氏が自信をもって発表したシリーズであるハイチのアグリコールラム「クレラン」。
ルカ・ガルガーノ氏はもともとインディペンデントボトラーとして、数多くの伝説的なウイスキーを世に送り出してきましたが、ここ数年はまだ有名ではないカリビアンラムへの情熱を大きく膨らませ、ヴェリエ社のオリジナルラムとしてフランスのラメゾンドウイスキー社と共同で多くのボトルをリリースしてきました。
その協業をステップアップさせ、「ラメゾン&ヴェリエ」という合弁会社を立ち上げてより一層ラムの拡販に力を入れています。
そんな彼が自信を持ってリリースするのが、まだほぼ無名といってもよいハイチ産のホワイトアグリコールラム「クレラン」です。
ハイチはラムの最後の未開拓の地とも言え、なんと500以上の小規模なクラフト蒸留所が稼働しており、「クレラン」を生産しています。
そんな「クレラン」に出合ったルカ氏は世に知らしむべく、ハイチを歩き回り、4人の生産者の造ったクレランをリリースするに至りました。
クレランとの呼称を使用するためには、厳格な規則があります。
原料はハイチ産のサトウキビのみを使用し、その収穫は全て手作業で、なんと収穫したサトウキビの蒸留所までの運搬は動物のみ!サトウキビジュースに存在するナチュラル酵母のみで発酵して瓶詰めはもちろんハイチ国内のみとなっています。
全く新しいラムのカテゴリーとも言える「クレラン」、是非のこの機会に皆様もお試しください!
(以上、メーカー資料より)