スコットランド・スペイサイド地方に2014年に生まれたバリンダロッホ蒸溜所から信濃屋での初となるシングルカスクでのリリースをご案内致します。
今回信濃屋向けに選定したカスクは、現地蒸溜所を重ねて直接訪問し、カスクサンプリングを行い、厳選させて頂いた一樽です。2016年に蒸溜し、2025年に瓶詰された、バーボンホグスヘッドで熟成された原酒をシングルカスク/カスクストレングスで瓶詰致しました。 初めてバリンダロッホ蒸溜所を訪問した際にニューメイクを飲ませてもらった時の衝撃はよく覚えています。非常にフルーティーでエレガント、繊細でコシのあるボディと持続性。その時の素晴らしいニューメイクの体験から、その設計をなるべく壊さずに日本の市場に伝えるには、ホグスヘッドの古樽を選定したいという想いがあり、バリンダロッホ蒸溜所の方々や正規輸入元ウィスクイー様のご協力を経て、今回こちらの#337のカスクに出逢うことが出来ました。
このカスク#337は、現在の口開け直後は硬い印象ですが、その中にフルーティーな潜在性を感じられる仕上がり。ストラスアイラを想わせるような、エレガントさと万能型の麦芽の体幹を感じさせます。次第にベルガモットや文旦、ネクタリンといった多彩で華やかなフルーティーが花開きます。 この原酒のバランスを考えると経年で徐々に経過を見ていきたいカスクでありますが、特徴的なフルーティーさを今すぐに開かせたい場合には、数的の加水が非常に効果的です。加水の際には、10年程の若いウイスキーですので途端に水っぽくなってしまう場合もありますので分量にご注意ください。 スペイサイド地方の新たな可能性を伝える、バリンダロッホ蒸溜所の素晴らしいウイスキーを是非、お楽しみください。
---Tasting Note --- 硬さを感じる香り立ち。華やかでフルーティー、ややオイリー、砂糖をまぶしたシトラスピール、クロワッサン、パイ生地、ホワイトブーケ。次第に多彩なフルーティーさが現れ、ベルガモット、グレープフルーツ、文旦。 口に含むと、蜂蜜、伸びやかで端正な麦芽風味、スコーン、ネクタリン、シロップ漬けのラ・フランス、中国緑茶。 フィニッシュは心地よく続き、完熟酢橘、ラ・フランス、中国緑茶のビターネス。数滴の加水で秘められたフルーティーさが花開く (Tasted by 弊社スピリッツバイヤー)
BALLINDALLOCH Distillery (バリンダロッホ蒸溜所) 
2014年にスペイサイドで創業した家族経営の蒸溜所です。創業者のガイ・マクファーソン・グラント氏はこの地に長く居を構えるマクファーソン・グラント家の一族で、現在はバリンダロッホ城の23代当主を務めています。
 (創業者 ガイ・マクファーソン・グラント氏)
マクファーソン・グラント氏はかねてより自らが生まれ育った地で地元の原料を使ったウイスキーづくりをしたいと考えており、自分の目が行き届くことを重点に置いた小規模の蒸溜所を設立しました。 
しかし、ウイスキーとしての熟成を重んじる信念から、製造したウイスキーをニューメイクやノンエイジでリリースしなかったため、バリンダロッホのウイスキーはこれまで一切リリースされることはありませんでした。 そしてこの度、これまで仕込んだウイスキーが長い眠りを経て満足する水準まで熟成が進み、晴れてオフィシャルシングルモルトとしてリリースされることとなりました。シングルヴィンテージのスモールバッチとしてのリリースとなるため、製品にはしっかりと熟成した原酒のみを使いたいという氏の信念を垣間見ることができます。

バリンダロッホ蒸溜所ではエステート内で収穫された春大麦のみを使用しています。年間生産許容量は10万リットルとスペイサイド地域では最小規模で、木製ウォッシュバックや1対の小型のポットスチルといった伝統的な設備と製法でシングルモルトを製造しています。また、一般的なコンデンサーの代わりにワームタブを用いることにより、華やかな香りを持ちながら程よいボディ感を備え、長期の熟成にも耐え得るニューメイクを仕上げている点も大きな特徴です。 熟成には同様に伝統的なバーボンカスクとシェリーカスクが主に用いられ、蒸溜所敷地内のダンネージ式ウェアハウス並びに同じ地域にある貯蔵庫でじっくりと時を重ねます。

(以上、メーカー資料より)
|