1998年に誕生したマッカランのスペイモルトシリーズは、スペイサイドを代表する蒸留所と、スコットランド最古の商社の一つであるゴードン&マクファイルとの歴史的な繋がりを象徴しています。また、1970年代までゴードン&マクファイルがこの名高いシングルモルトの公式ボトラーの一つであったことも物語っています。最初は非常に複雑な味わいですが、繊細な春の香りが徐々に現れ、やがて時を超えた秋のニュアンスを帯び、熟成感を漂わせます。
▼テイスティングコメント▼
香り:豊かで滑らか。完熟ブドウ、パイナップル、砂糖漬け生姜、バーボンバニラ、そして貴重な木材の香りが際立ち、アロマティックなプロファイルは驚くほど凝縮され、深みがあります。空気に触れると、薬草のような、スパイシーな(クローブ、グレーペッパー)、そしてバルサミコのような(ユーカリ、松)香りが加わります。
味わい:すっきりとして濃厚。バニラとプラリネの香りが、エクス=アン=プロヴァンスのカリソンやフランを思わせる、豊かで贅沢な風味を生み出します。その後、リコリススティックと大麦粥のフレッシュで完璧なバランスの風味が広がります。このフレッシュな感覚は口の中に長く残り、心地よい香り(バーベナ、セージ)が余韻として残ります。
フィニッシュ:豊かで滑らか。ハチミツのような(アカシア)、フローラルな(アイリス)、ピリッとした(砂糖漬けレモン)、そしてハーブのような(青麦)香りが、次第にリコリスとココアパウダーの繊細な層に包まれます。薬草のような(マスタードシード)香りが鼻腔をくすぐり、春の牧歌的な雰囲気(キンポウゲ、タンポポ)を徐々に想起させます。気品のあるウッディな香りが、空になったグラスから、家具職人の工房の温かい雰囲気が漂います。
(以上、オフィシャルサイトより)
ゴードン&マクファイル(以下GM)社は、1895年に創業した、インディペンデントボトラーの雄です。その長い歴史のほとんどを、シングルモルトスコッチウイスキーのリリースに費やしてきた、まさにパイオニアと言える存在です。
同社のその歴史の中で、やはり代表作と言えるのは、1968年にリリースされた「コニサーズチョイス」でしょう。それまでも、「シングルモルト」に重きをおいて、小売店舗で量り売りをしていましたが、このシリーズの誕生によって、日の目を見た蒸留所もありました。当時は家族経営されている蒸留所も多く、このリリースで初めて自分の蒸留所がラベルに印刷しているのを見、感動した方も多かったそう。
「コニサーズチョイス」のラベルがGM社のオリジナルデザインで統一されていたのに対し、数年後に誕生した「蒸留所ラベル」シリーズは、生産者である蒸留所から公式な許可を得たラベルを使っていることで、注目を集めました。そのいくつかは未だにリリースされ続け、蒸留所と同社の信頼の深さを表しています。
2018年、GM社は、上記を含む見慣れたラインナップを大幅にリニューアルしました。多岐にわたっていたシリーズを思い切ってなくし、シンプルに5つに分けました。
・ DISCOVERY(ディスカバリー)
・ DISTILLERY LABEL(蒸留所ラベル)
・ CONNOISSEURS CHOICE(コニサーズチョイス)
・ PRIVATE COLLECTION(プライベートコレクション)
・ GENERATIONS(ジェネレイションズ)
これまで独立していたカスクストレングスシリーズやマクファイルズコレクションシリーズなどは、すべてコニサーズチョイスに集約される形となりました。
120年を超える歴史の中で、何度もシリーズのリニューアルを繰り返してた同社ですが、今回のリニューアルは、世界的なウイスキーブームの中、今後を見据えた、過去にない大幅な変化だということが言えます。 ここでは、5つの中でも主にリリースの多い主軸の3シリーズについて、ご紹介いたします。