17世紀初めから自家畑で葡萄を栽培し、少量生産の蒸留酒を作り続けている
ギィ・ピナール家。
そのテロワールは、ファン・ボワ地区でもグラン・シャンパーニュ地区に隣接するフシニャック村に位置し
、「プルミエ・ファン・ボワ地区」とも呼ばれ、
グラン・シャンパーニュにも勝る、最上のぶどう・原酒を生み出しています。
1969年に収穫ぶどうを食べた子供がお腹を壊したことから、大きな決断を行い、現地の生産者の中でもいち早く
オーガニック農法を取り入れ、コニャック地方では珍しい
ビオ認定を取得。
またコニャック地方でも全ぶどう生産量の1%にも満たない
フォル・ブランシュ種を復活・維持する伝統ある家族経営の作り手です。
ピナール家の愛情をたっぷり注がれ、
ビオディナミ農法・無農薬で大切に育てられている良質のぶどうから生み出される原酒は、
味わい深いコニャックの魅力を体感させてくれます。
(そのこだわりについてはぜひ、
ご紹介ブログもご高覧下さい。)
またこちらは
日本コニャック協会鯉沼会長もその
実力を認めた作り手。通常は正規代理店NOZOMI株式会社様のお取り扱いとなりますが、
今回のシングルカスクについては特別なご縁もあり、弊社直輸入でのお取り扱いとなりました。
2018年に浅草の名店・BAR DORASのオーナーバーテンダーであり、弊社OBでもある中森保貴氏と弊社スピリッツバイヤーが同家を再び訪問。
厳選の1樽を同店と弊社のためだけに特別にボトリングさせて頂きました。
今回選ばれたのは第1弾でも採用し、大きな反響を頂いた、フォル・ブランシュ種の原酒。
力強い芳香という魅力を持ちながらも現地でも栽培が困難なことで知られ、コニャック地方でも全ぶどう生産量のたった1%にも満たない絶滅危惧品種は作り手の手間暇と高い意識、そして熱い情熱がなければ育てることのできない栽培困難な希少な存在。
19世紀後半の虫害により絶滅に追い込まれ、ギィ・ピナール家の尽力で無農薬栽培という偉業によって見事現代に復活、原酒にまでたどり着くことができた奇跡がありました。
しかし残念ながら、同家の畑で4列だけ守られてきたフォル・ブランシュ種は、樹齢が伸びてしまったことと、元々、耐久力が強くないことが相まって今後の生産量増加は見込めず、数年前にすべて抜き取る苦渋の決断がなされ今後の植え付けは未定のところ。まさに今、失われ行く味わいでもあるのです。
今回は同家のセラーに大切に育まれた1樽を3者でテイスティングし、その納得の仕上がりに合意し、フランス国内の流通も少なく、国外輸出もされない特別な存在をご用意することができました。
その仕上がりは長熟に向くグランシャンパーニュと異なり、短い期間でも十二分にそのキャラクターを発揮できるフォルブランシュの偉大なポテンシャルが表現された1樽!
『絶滅危惧品種と約11年の眠りが育んだトロピカルフルーツフレーバーをぜひご体感下さい。』
右:ギィ・ピナール家当主 ローラン・ピナール氏
左:BAR DORAS オーナーバーテンダー 中森保貴氏
東京・浅草に2005年4月開店、2019年で14周年を経て、15年目の歩を進める名店。
品揃えはコニャックだけではなく、シングルモルト、スピリッツ、リキュールの現地仕入れボトルや最新の話題作からオールドまでヨーロッパの洋酒文化に出会える幅広いボトル達。
また、オーナーバーテンダーの中森氏が現地で直接仕入れるやアンティーク調度品やマスター自ら作り上げるバーフードはその魅力を更に盛り立てます。
"DORAS"とはゲール語で「扉」を意味し、その”扉”の中のヨーロッパ各国に居るような非日常的な雰囲気を体感できる名店は、多くの飲み手やバーテンダー、ゲストを惹きつけて止みません。
-Mr.Yasutaka Nakamori-
(中森保貴氏)
BAR DORAS オーナーバーテンダー。
信濃屋での勤務を経て、その後、都内数軒のBARでバーテンダーの研鑽を積む。
毎年、欧州各地を訪ねて、生産者だけでなく、生産地、その街、その文化を吸収し、BAR DORASを通して、ヨーロッパ各国の文化や伝統を伝道しています。
また、コニャックはもちろんのことシングルモルト、カクテルは言うに及ばず、バーフードや日本文化への見識・こだわりも深く、常に探究心を忘れないプロフェッショナルバーテンダーの一人です。