難局が続くアイラモルトにあって、蒸留の新設の兆しがあるなかで
2005年、124年ぶりにその突破口を開いたのが
キルホーマン蒸留所。
限られたスタッフのみでの家族経営によるウィスキー造りのコンセプトは
19世紀のアイラ島で一般的だった自ら栽培した麦を原料に原酒を生み出す
ファームディスティラリー(農場蒸留所)。
その歴史を受け継ぐべく、現在は使用モルトの約30%を自社畑で栽培。
フロアモルティング(一部)、蒸留、ボトリングを
一貫して自らの蒸留所内で行っています。
ミドルカットを早める工夫など、独自のこだわりを貫き、
早くから楽しめる個性を生み出し、最近では
旺盛なシングルカスクボトリングなど
他のアイラの蒸留所のリリース状況が厳しくなるなかで
しっかりとしたキャラクターを育む、
マイクロディスティラリーの先駆者として注目の存在です。
今回選ばれた一樽は、2012年蒸留、2019年瓶詰の6年強 熟成の原酒。
ポートエレン社製麦の50ppmへビリーピーテッド麦芽を使用。
フレッシュバーボンバレルで熟成後、2018年4月にジャマイカンラムの
空き樽へ移し替えて、およそ1年間の後熟を経た、
前例の少ない
ジャマイカン ラムカスクフィニッシュのキルホーマン。
ラムカスク由来の甘やかな蜂蜜の香りが全体にベールのように
覆い包む中、口に含むと、医薬品のようなメディカルな
強烈なピートとメンソールのような爽 快感が突き抜ける。
ジャマイカラムのハイエステルなニュアンスが、
気まぐれに、時に凶暴に姿を見せる。
蒸留所の成長と共に人気が高まり、ますます再評価が進んでいる
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