ご紹介するのはスコットランドボトラー メドウサイド・ブレンディング社の旗艦ブランド、モルトマンからのプライベートボトリング。
これまで7本のリリースでも完売となり多くのご支持を頂きました。今回は8th & 9th の2本同時リリースとなります。
また、世界的にも同社からのプライベートボトリングは他に例も少なく、日頃からのリリースのご紹介実績と交渉を重ねた末に実現した数少ない機会でもあります。
同社のシェリーカスクに対するセレクションは、独自の方法で近年の樽調達が難しい状況下であっても、特に優れたシェリーカスクをリリースしている。
信濃屋バイヤー陣が2019年秋、現地グラスゴーのオフィスにて、生産者と共に厳選が重ねられ実現した今回の1樽は、流通量が少なく珍しいブルイックラディ蒸留所のヘビリーピーテッド原酒として一部で知られる「ロッホインダール」のシングルカスク。
ロッホインダールは、ポートシャーロットと同じよに、かつてアイラ島にあった蒸留所の名前を冠した、ブルイックラディ蒸留所で作られるウイスキーです。
ヘビリーピート麦芽での仕込まれたものですが、ポートシャーロットとはカットポイントも異なり、味わいは異なります。
このカスクでは、50ppmの麦芽で、より濃厚なミルク感、重たく太いタールっぽいピートが印象的。
再開後のブルイックラディ蒸留所の若い原酒に見られるような香りもあります。
少し独特の癖がありますが、このウイスキーの持っている要素は、とても豊富で、変化や振れ幅が大きく、とてもユニークなシングルカスクでテイスティングしていて、とても楽しいウイスキーでした。
ボトラーズからのシングルカスクの醍醐味ともいえる、個性の面白さがあります。
『アイラ島の嵐が育てた、魔性のミルク。是非、楽しんでください。』
---Tasting Note ---
【香り】タールや漁網、磯だまりのアイラ島らしい骨太のピート。燃えさしの焦げ、湿った土、芝生。甘いスモーク、BBQソース、熟れた黄色いリンゴ。温めたミルク、ブルーチーズ、ババロア、かすかにサルファーも。
【味わい】口に含むと、香りほどの癖がなくまろやかで滑らか。バランスが良く、ミルクキャンディー。暑い日の磯を歩いているような海藻感と潮の香り、牡蠣、ミルクセーキ。
【フィニッシュ】
余韻はジャマイカンラム、マカダミアナッツにヨードが絡みながら、ローストのビター感とクリーミーな余韻。
(Tasted by 弊社スピリッツバイヤー)
ウィスキー産業に半世紀近くも身を捧げるドナルド・ハート氏(ハートブラザーズのアリステア・ハート氏の弟)とその息子のアンドリュー氏により、2009年に創設。
ドナルド氏の経験と独自のコネクションに裏打ちされ納得いく原酒を選び抜くこだわりを徹底したセレクションはそのコストパフォーマンスの高さも相まって他ボトラーとは一線を画した魅力的なリリースとして当店でも人気ボトラーとしてのブランドを築いています。