BAR Calvador オーナーバーテンダー。
フランスの政府機関
"Interprofession des Appellations Cidricoles"からアジア人初のカルヴァドスアンバサダーに任命されています。
毎年現地を訪問し、カルヴァドスの魅力を追い求める探究者であり、幅広い生産者との親交はもちろんのこと、その経験から現地そのものをゲストに伝える伝道者の役割を担う、プロフェッショナル・バーテンダーです。
トゥータン家はノルマンディー地方で5世代に渡り受け継がれてきた伝統的製法によるカルヴァドスを生産しています。
1971年以降より、アドリアン・カミュの近くにあり、ペイ・ドージュ地区の玄関口となるブーズヴィーユ村に居を構えています。
25ヘクタールの自社畑を有し、35種類のりんごを栽培しており、全てのカルヴァドスは自社農園産100%を原料としています。現在は5代目にあたるマキシム・ラミオ氏がりんごの栽培から瓶詰に至る全ての工程を管理しています。
(左5代目マキシム氏、右4代目コリンヌ氏)
この生産者の最大の特徴は、一等地とされる「AOC カルヴァドス ペイ・ドージュ」規格のエリアにありながら、その条件となる単式蒸留機ではなく、 半連続式蒸留器を使用する事から、オフシャルで販売する全ての商品は最も広範囲で一般的な「AOC カルヴァドス」として販売している点です。 一等地に迎合しない伝統的なハウススタイルを優先しています。
(半連続式蒸留器)
歴史・・・
カルヴァドスつくりの歴史は1921年まで遡り、初代のジョセフ・トゥータン氏は当時のノルマンディ地方で広く普及していた巡回蒸留業者として、技術を磨き、 経験を積んでいくことから、そのキャリアをスタートさせます。
1931年には2代目のエミール・トゥータン氏が自社畑のりんごからカルヴァドスを蒸留していましたが、それらは売られる事なく跡継ぎのために貯蔵されました。
1961年にエミール氏の息子のリリアン・トゥータン氏が隣村のオディールさんと結婚。
1964年にはオディールさん一家が所有する農園から、初めてとなる自社ブランド でのカルヴァドスを販売開始しました。
1971年に、3代目となったオディールさんとリリアン氏は、わずか4ヘクタールの畑を有するドメーヌ・ド・ラ・クーテリーを購入。 オディール家が持つ10ヘクタールの畑と合わせて、徐々に畑の面積を増やしていきます。
1989年にはオディールさんとリリアン氏の娘のコリンヌさんが力を合わせ、カルヴァドス・オディール・トゥ-タンを設立。 その後、コリンヌさんは4代目となり、この頃よりその名声が知り渡るようになっていきます。
2007年にはエンジニアとして経験を積んできた息子のマキシム氏が母親の家業に加わり、現在は5代目として二人三脚で経営を行っています。