Cognac BERTRAND
Single Barrel Section
[1994]
pour BAR DORAS
(700ml/59.2%vol) -264本限定-
***以下、BAR DORAS 中森氏ご案内より転載***
前回(2020年)の渡航から帰国してすぐにコロナ禍になり、渡航が難しくなることから輸入酒類販売業免許(卸売・小売・ 通信販売)を取得して、自ら輸入しようと新たなチャレンジを行うことになりました。
今年(2022年)1月末より、フランスでは1月に1日50 万人超の感染者が出るコロナ禍で決断し、2年ぶりとなった渡仏ではベルトラン家も訪問して来ました。
渡仏前にBAR DORASで扱う商品の買い付けだけでなく 自身での輸入の原酒決めもしたいとリクエストを送ってあり、訪問時にはコロナ禍でほとんど来客がない中で用意してくれていたカスクサンプルは素晴らしいものばかりでした。
冬場は貯蔵庫で眠る樽の原酒も冷たいため、事前に小瓶に用意してもらっていたAからGまでのカスクサンプルはどれも悩ましいほど個性を放ち、その中からAとEの2つに絞り集中していると、もう1つと出してくれたカスクサンプル Hをテイスティングした瞬間、引き込まれるような魅惑的な味わいがアルコール度数《59.2%》に強烈に詰まり、Hに即決しました。
その中で、「帰国してもう一度確認したい」とA、E、H のカクスサンプルを持ち帰らせていただき、帰国してのテイスティングで即決は変わらない判断だったと再確認し、3 月頭より輸入へと進めてきました。
ユーロ高と燃料含めた輸送コストの上昇、コロナ禍での諸々の影響や遅れが出た中で、少しでもコストを抑えるよう動く中、9月にようやく東京港に入港して検査や通関を通り、東京湾岸倉庫でボトルと対面出来ました。
倉庫で対面する瞬間は込み上げるものがあります。湾岸倉庫から引き取りを終え、ここで発売となります。
“浅草発、究極の一杯に向けてヨーロッパを駆ける”
現地での素晴らしい出逢いから、ベルトランを自身で輸入して日本にご紹介出来ることを嬉しく思います。ご期待ください。
◆テイスティング・コメント◆
現在、通常のコニャックはユニ・ブランの単一品種で造られるものが殆どとなっていますが、こちらのシングルカスク1994年原酒にはその年の95%のユニ・ブラン種に5%のコロンバール種がアッサンブラージュ(ブレンド)されている個性と、数%だけ他の原酒を混ぜて貴熟的要素を出すフランスの伝統的アッサンブラージュの技術にもより、甘く優美でトロピカルフルーツのライチの香りが強烈に出ています。
白桃やネクタリンに加え、ライムやグレープフルーツのシトラス系も混ざります。
グラスに注ぐとプティット・シャンパーニュ地区らしく最初から立ち上がる強烈な香りにより、鼻を刺すトゲが15分位経つと取れて甘みに変わる頃合いから飲み始めることをおすすめします。
パワフルな味わいも甘酸味が極限まで出てストラクチャーがしっかりと調和し、加水されてない液体は熟成年数以上に赤みがかったダークアンバーの色合いとなり、花の蜜の甘みや熟したライチが前面に出てとにかくフルーティー。
59.2度の高アルコール度数により余韻も長く綺麗に続き、後味に貴熟的な甘いランシオを凝縮して堪能出来ます。
シングルモルトのカクスストレングス好きな方には是非飲んでいただきたい、腰のある高い満足感と、とにかく魅惑的な余韻の素晴らしさは今までにも稀に見ない官能をくすぐられるコニャックです。
(Commented & tasted by Yasutaka NAKAMORI 氏)
【Cognac BERTRAND】について
1731年よりブドウ栽培を始めた長い歴史を持つベルトラン家はコニャック地プティット・シャンパーニュ地区レオウ村に位置し、82ヘクタールの畑を所有してます。
ご息女のテレーズ・ベルトランさんからSNSの申請をいただいき、「いつコニャックへ来ますか?その際には是非いらしてください」とメッセージいただいたご縁から、2020年1月に初訪問してきました。この渡仏期間では15軒のコニャック農家にアポイントを取って廻ってきましたが、こういったご縁から新規訪問が6軒あり、初訪問ながらベルトラン家では遺産となる原酒を分けていただき、2021年即日完売しました2種類を日本にご案内の経緯となりました。
訪問時はちょうど蒸留期間中で香り高い蒸留所内をご案内いただき、年間7000本の少量生産の醍醐味を各所から感じ取り、テイスティングした際に是非日本にご紹介したい話もその場でまとまり、現在フランス本国以外はロシア、ベルギー、オランダだけの少量輸出の中、アジアへ初めての上陸となりました。(2021年時点)
質の高い石灰質土壌で育てられたユニ・ブラン種100%を原料とし、伝統的なシャラント式蒸留器で2回蒸留を行います。
新樽での熟成期間は半年〜1年と短く、プティット・シャンパーニュ地区の綺麗でエレガントなブドウ本来の味わいをピュアに感じ取れます。
レイモンドさんがシモーネ・ヴァレさんと結婚した1948年よりベルトランとしての蒸留も始まりました。
シモーネさんのヴァレ家は過去に2度DORASプライベートボトルとしてリリースした「ピエール・ヴァレ(シャトー・デュ・モンティフォー)」家のご息女で、両家共にプティット・シャンパーニュ地区の歴史あるコニャック農家でしたが、ご結婚しシモーネ・ベルトランとなったことも、昨年の訪問時にシモーネさんとお会いできた際にお聞きし、初訪問ながらご縁を感じました。
(1980年代までの薪を燃料とした蒸留から現在主流のガス式へ)
(写真:2020年1月訪問時)
東京・浅草に2005年4月開店。
品揃えはコニャックだけではなく、シングルモルト、スピリッツ、リキュールの現地仕入れボトルや最新の話題作からオールドまでヨーロッパの洋酒文化に出会える幅広いボトル達。
また、オーナーバーテンダーの中森氏が現地で直接仕入れるやアンティーク調度品やマスター自ら作り上げるバーフードはその魅力を更に盛り立てます。
"DORAS"とはゲール語で「扉」を意味し、その”扉”の中のヨーロッパ各国に居るような非日常的な雰囲気を体感できる名店は、多くの飲み手やバーテンダー、ゲストを惹きつけて止みません。
中森氏が運営するオンラインショップは ≪コチラ≫よりご確認くださいませ!
-Mr.Yasutaka Nakamori-
(中森保貴氏)
BAR DORAS オーナーバーテンダー。
信濃屋での勤務を経て、その後、都内数軒のBARでバーテンダーの研鑽を積む。
毎年、欧州各地を訪ねて、生産者だけでなく、生産地、その街、その文化を吸収し、BAR DORASを通して、ヨーロッパ各国の文化や伝統を伝道しています。
また、コニャックはもちろんのことシングルモルト、カクテルは言うに及ばず、バーフードや日本文化への見識・こだわりも深く、常に探究心を忘れないプロフェッショナルバーテンダーの一人です。
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