ふたつのレガシー、調和してひとつに
ひとつ目のレガシーは、父子マスターディスティラーの父、ジミー・ラッセルによるものです。彼が普段好んで飲むのは8年から10年の熟成をしたバーボンで、スパイシーさと熟成によるまろやかさという特徴を併せ持つものです。このマスターズキープ ワンのために同じ特徴を持つ9年から10年の熟成原酒を選びました。
ふたつ目のレガシーは、ジミーの息子エディー・ラッセルによるもので、彼が好む14年の熟成スモールバッチ・バーボンを選びました。樽の状態や熟成庫の保管環境により選ばれた樽だけが叶う、超長期熟成がもたらす果樹感と凝縮感のある味わいという特徴を持ちます。
これらの原酒をブレンドすることで、それぞれの個性を引き継ぎながらも新しい香りや味わいを持つバーボンが生まれました。更にそのバーボンを特別な樽を用いて追加熟成を行うことで、異なるふたつの個性が“ワン” – ひとつになり、類稀な個性を生み出しました。
特別にトーストした樽による追加熟成
前述の通り、マスターズキープ ワンはブレンドの後、特別な樽を用いた追加熟成を行っております。
通常のワイルドターキーの熟成に用いられる樽には、アメリカンオークの新樽にチャーと言われる樽の内面を高温の炎を短時間当てて焦がす加工を行ってから原酒が詰められます。チャーの程度には4つのレベルがあり、ワイルドターキーにはレベル4という最も強く焦がした樽を用いています。このレベル4は炭化した表面に強く凹凸が現れ、その様がワニの皮に似ていることからアリゲーター・チャーとも呼ばれております。樽の断面には炭化層・ブラウン層・原木層という3種の層が形成されますが、真ん中のブラウン層がバーボンの特徴であるナッツ・バニラ・キャラメル・スパイスなどの香りや味わいをもたらすと言われております。
マスターズキープ ワンに使われる樽には、通常の樽に加えて特別なトースト加工を行っております。トーストとはチャーと比べると低温の炎で長時間加熱焼成することでこれにより樽はブラウン層が通常のものよりも厚くなるためバーボンの特徴が更に際立つことになり、これがマスターズキープ ワンにしかない香りと味わいの源泉となっております。
おすすめの飲み方はストレートまたはオンザロックで、際立つ味わいや香りの要素とそれらの調和を楽しむことができます。