Awakening from a quiet slumber
今回、信濃屋でボトリングした一樽は、2002年に惜しむらくは閉鎖してしまった失われたスペイサイドの蒸留所、キャパドニック。
2018年秋。スコットランド ピトロッホリーに拠するシグナトリー社のウェアハウスを信濃屋バイヤー陣が訪れ、現地でのカスクサンプルのテイスティングを経て、キャパドニック1995年蒸留、リフィルシェリーホグスヘッド樽熟成の一樽を弊社向けにボトリング致しました。
キャパドニックは、1898年創業。
ウイスキー熱の高まりを受け、グレングラントの第二蒸留所としてその歴史が始まりましたが、ウイスキー産業の盛衰に翻弄されながら度重なる操業停止を経験し、閉鎖してしまいました。
1972年蒸留等の特別な優良ヴィンテージのリリースが愛好家の間で認知されています。
弊社信濃屋のプライベートボトルリリース初期の頃、ダンカンテイラーから当時話題になった1972VTリリースがありました。
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DUNCAN TAYLOR
CAPERDONICH 37yo [1972]
Euan's Choice for Shinanoya
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現在2020年代に入り、一層入手が困難になってきた同蒸留所の20年オーバー原酒。
過去から現在まで続いてきた歴史、その歴史と共に、静かな眠りの中にあるこの一樽を15周年記念ボトルとして選定しました。是非、お楽しみください。
◆Tasting note◇
ドライフラワーの花束、ヒースの蜂蜜が広がり、オレンジのジュレ、青リンゴ、スモモ、バニラと蜂蜜のスポンジケーキ、 ジンジャーブレッド、蜜蝋。
口に含むと上品な蜂蜜、青りんご、アンズのジャム、メレンゲ、ホワイトヴェルモット。
フィニッシュは、ヒースの蜂蜜とジャスミン茶、フルーツジャムとトースト。ライトでエレガント、フローラルのアロマから次第にフルーティーに。
静かな眠りから徐々に目覚めていくように控えめな色相が果樹園に変わっていく。