"アドリアン・カミュ"
同家では16世紀から自家栽培・自家蒸留をしており、現在で6世代目となるカルヴァドスの名門中の名門。
ブランド名はその名声を確固たるものにしたカルヴァドスづくりの名手として知られた伝説的人物1989年に他界した先々代のアドリアン・カミュ氏の名を冠しており、現在ではリンゴの収穫時のみ人を雇っていますが、それ以外は家族経営による小規模生産を代々受け継いでいます。
長らく継承されているその堅実な品質にカルヴァドスシーンでも「別格」扱いの評価を受けるブランドで、業界関係者の間でも常に指標とされる事の多い名実ともにカルヴァドスの頂点に君臨する生産者となります。
ウール県ブーズヴィルの近くに「ドメーヌ・ド・セマインヴィーユ」という東京ドーム約10個分45ヘクタールの自家リンゴ園を所有。
カルヴァドスの生産地としては最も良いリンゴを産すると評されるAOCペイ・ドージュ地区に位置しており、カルヴァドス指定品種である48種類のリンゴのうち、25~30種類を自らの手で栽培しています。
そのりんご達は手間隙を惜しまないビオロジック(有機栽培)で育てられており、最上位の証とされるAOCペイ・ドージュを纏う同家のカルヴァドス全てを支えています。
また、AOCペイ・ドージュでは”30%以下まで洋梨をブレンドすること”
が許されていますが、同家は洋梨を一切ブレンドせずに、リンゴを100%原料にしてカルヴァドスを生産するこだわりを貫き、数少ない作り手としての個性となっています。
蒸留はペイ・ドージュ規格に沿って、コニャック同様のシャラント式単式蒸留機での2回蒸留。
通常であれば原酒のアルコール度数は65~70%になるところですが、アドリアン・カミュでは意図的にそれよりも若干低い度数に仕上げます。これにより熟成過程で最も重要な要素となる酸化調整のための適切な環境が生み出されます。
熟成には古樽を使用するのも特筆すべき点で、ハウススタイルである原料リンゴの明確で心地良い風味と、円やかで柔らかなタッチの味わいを生み出しています。
更に、味わいを円やかにするための取り組みとして、生産者の間でも実施できるところが極めて限られる定期的に熟成原酒を空気に触れさせる「エアレーション」を採用し、最高峰の評価を得るアドリアン・カミュの味わいを導いています。
2015年にアドリアン・カミュ氏の息子であるクロード・カミュ氏が逝去し、現在はクロード氏の3人の息子、ジャン・ミッシェル氏、エマニュエル氏、ジャン・ガブリエル氏がその意思をしっかりと受け継ぎ、その評価は揺ぎ無いものとなり、不動の地位を築いているといっても過言ではありません。
Region(地域) |
France/Calvados |
Strength(度数) |
41%vol. |
Volume(容量) |
700ml |
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