久住蒸溜所として初の通年商品となりますブレンデッドモルト「Green ram(グリーンドラム)」をリリースいたしました。
この「Green Dram」は、久住の地で熟成させた海外原酒と久住蒸溜所のニューボーンをブレンドした久住原のように爽やかなブレンデッドモルトです。国内外からの調達モルトを自社熟成庫で樽詰めし追加熟成を行い、慎重に樽選定を重ねた樽と自社製造原酒で、熟成感をしっかりと感じられる樽を選びブレンドしました。樽の種類も可能な限りバリエーションを増やし、樽感というよりは原酒の持つ様々な香り味わいなどのバランスの良さを意識しています。
「Green Dram」という商品名に込めたのは私たちの想いです。
多くの方々に支えられて今日があることへの感謝を忘れず、ウイスキー造りに真摯に向き合う姿勢と情熱を持ち続ける。
私たちは「Green」に「初心を忘れない」という誓いをこめました。
また、久住のシンボルは九州の屋根「久住連山」とその麓に広がる「久住高原」です。
初夏には美しい緑のじゅうたんが広がります。私たちにとって「Green 」は「久住のシンボルの色」であると同時に「未来につながる希望の色」でもあります。蒸溜所として長く続けることに加え、「久住」という地域の活性化の一助になりたいという思いも込められています。
久住では古より「野焼き」を行うことで美しい草原を人の手で守ってきました。そうした文化を脈々と守ってきた久住の人々のようにウイスキー造りの歴史と文化を継承し、毎年美しく生まれ変わる久住高原の草原のように成長と進化を感じていただける「理想のウイスキーを追求する」という決意も込められています。
「Dram」は英語圏で「一杯のウイスキー」を指す言葉です。その言葉を名に冠することでウイスキーの歴史や伝統に対する敬意を表しました。古くからのウイスキーファンにも安心感を持って頂きたいと考えています。
今後もブラシュアップを続け、久住高原のように皆様に癒しと感動をお届けですると共に久住蒸溜所の成長と進化を感じていただけるウイスキーを追求してまいります。
今はまだ私たちも原酒も未熟です。だからこそ、1人でも多くの方に応援していただける蒸溜所と商品にしていきたいと思っています。
スコットランドのフォーサイス社製ポットスチル。
初溜釜が2500L、再溜釜が1800L。
ともにストレート型を採用。
加熱方式はパーコレーター式。
再溜釜が小ぶりな分、酒質は重め。
冷却は、シェル&チューブ方式。
冷却水は豊富な地下水を用いるため、年間を通じて狙い通りの冷却が可能。
工場建屋には大きな窓があり、隣接する県道からポットスチルが見える。
麦芽は輸入麦芽をメインに使用。一部国産麦芽でもテスト済み。
今後、大分県産麦を買い付け、県産麦芽での仕込みも準備中。
1回の仕込み量は500kg。
発酵槽は、現在、木槽が1基、ホーローが4基。
ホーローは酒蔵時代のものをメンテナンスして再利用。
全ての発酵槽を木槽に変更する予定。すでに発注済みで完成を待つのみ。
木槽の材質は、ダグラスファー(樹齢数百年の米マツ)。
全て木槽に変更する理由は、安定した乳酸発酵を促すため。より複雑で香味豊かな酒質を目指す。
木槽1基あたりの仕込み量は2400L。
発酵日数は4日間。
主に中古バーボンバレルを使用。
理由は、原酒の個性を感じてもらいやすいため。
樽のバリエーションは、シェリー、ワイン、ラム、アルマニャック、カルバドスのほか、国産材を用いた樽もラインナップ。順調に熟成が進んでいる。
九州とは言え、高地のため比較的冷涼な気候で、熟成は比較的ゆっくりと進んでいる。
第1熟成庫は、伝統的な「ダンネージ式」を採用。
現貯蔵庫は、酒蔵時代の貯蔵庫を利用。年内にいっぱいになる見通し。
現在、第2熟成庫の建設準備中。
こちらは「ラック式」を予定。
(以上、オフィシャルサイトより転載)