今回の一樽は、世界でもまだとても珍しいオーストラリアのラムの蒸溜所「ビーンリー」のシングルカスク・カスクストレングスのリリースをご紹介致します。
こちらのカスクは、神奈川県鎌倉市大船にある、Bar Rae Town 井草様と 弊社信濃屋食品で瓶詰致しました。
井草氏は、元々レゲエ音楽を愛し、現地ジャマイカに在住していた経歴を持つ、旅人気質のバーテンダー。
世界30ヶ国以上を旅して、先々で手に入れた珍しい世界のお酒を御店で提供しています。
2023年3月に現地オーストラリアに信濃屋スピリッツバイヤー秋本と井草氏で現地を訪問。
【左)弊社スピリッツバイヤー/右)井草氏】
ビーンリー蒸留所は、1884年創業のオーストラリア最古の蒸留所です。クイーンズランド州の北東 海岸付近に位置し、サトウキビ農園で知られる地域の中心にあります。ビーンリーの歴史は、英国海軍の歴史的な供給元として始まり、その産業は歴史が長く、オーストラリアン・ラムの遺産の一部を形成しています。
現在では、欧州のヴェリエ社やLMDW向けのリリースをきっかけに、徐々にヨーロッパ 市場でも知る人ぞ知るラムとして認知されている蒸留所。
地元の水源と家族経営の地元サトウキビ畑からの糖蜜を使用し、ラムを製造。
「シングル・ブレンデッド・ラム」で、独自の製法でまず連続単式蒸留器で蒸留した後、ポットスチルで蒸留する。このポットスチルは "オールド・コッパー "と呼ばれ、昔のデメララのものと同様のバットスチル。その後ラムは 大きなNZ産の木桶でマリッジされ、バーボン樽の古樽で熟成される。
ビーンリーには2つの倉庫があり、1つ目は蒸留所の近くにあり、2つ目はオーストラリアの南部、半砂漠地帯のバロッサ・ヴァレーのレンマークの二箇所で熟成を行っている。 貴重なビーンリーのシングルカスクをお楽しみ下さい。
---Tasting Note ---
香りは、黒砂糖シロップ、あんず酒、干梅、固めた砂糖菓子、ややケミカルなニュアンスがあり、オレンジゼリー、ジェ リービーンズ、海外製の苺キャンディ。ハンドクリームや防虫剤の様な医薬品様や微かにスモーキーさがあり、黒い花を思 わせる控えめなフローラル。口に含むと、ミディアムボディで、アニスキャンディ、干しイチジク、オレンジゼリー、ジェ リービーンズ、黒砂糖、シナモンやリコリス、ローズヒップティー、珈琲やタバコのスモーク。余韻は程よく長く続く。
(Tasted by 弊社スピリッツバイヤー)