スプリングバンク蒸留所と同時期の1832年の創業以来、アーガイルシャーの港町で2番目に古い約185年もの歴史を積み上げる老舗蒸留所。
休止、再開の幾多の波乱の時代の難局を乗り越えながら、近年、ロッホローモンド 社傘下となり、オフィシャルボトルの流通量も増え、安定的な稼働に向け復興の過程を進んでいます。
かつてウィスキー産地の中心として時代を築いたキャンベルタウン。その復活を確かに感じさせる選ばれし良樽が近年各国の目利きによってリリースされてながら、蒸留所の評価も以前よりも高まりを見せています。
今回選定したカスクは、2016年蒸溜、2022年にボトリング。ファーストフィルのトゥニーポートホグスヘッド樽熟成の原酒を、シングルカスク・カスクストレングスで瓶詰いたしました。
6年と若い熟成年数でさらりとした口当たりで軽快なボディ。組み換えたトゥニーポートホグスヘッドで熟成され、ポートワインカスクからの果実の恩恵を受けている一樽。
干しぶどうやワインの艶っぽいレッドベリーを纏っていますが、余韻にかけて現れる強烈なブリニーさやミネラル感がキャンベルタウンの港町を思い起こさせてくれます。バニラの甘みやワインの果実感がかえって、本来の潮辛さ
を引き立てているのかもしれません。コストパフォーマンスの高さも注目です。
---Tasting Note ---
香りは軽快な香り立ちで、バタースコッチ、ドライクランベリー、ライムの皮、ジェリービーンズ、洋酒漬けのレーズン、塩キャラメル、海水の染みた麻のロープ。
口に含むと、さらりとした口当たりでややオイリー。風邪薬シロップ、バニラ、 トゥニーポートのワイニーなテイスト、ショートブレット、干しぶどうと海水、たっぷりのミネラル。
フィ二ッシュはキャンベルタウンモルトらしい強烈なブリニ―さが現れ、甘さや干しぶどうの要素がより一層際ただせる。