今回御案内させて頂く一樽はタムデュー蒸溜所から、信濃屋向けのオフィシャルプライベートボトル。非常に貴重なボトリングの機会に恵まれました。(プライベートボトルでのボトリングの機会が非常に限定されており、今後の日本向けのシングルカスクの見通しは立っておりません。)
今回選定したカスクは、2006年蒸溜、2022年にボトリング。
ファーストフィルのアメリカンオークシェリーバット樽で熟成された原酒を、シングルカスク・カスクストレングスで瓶詰。エドリントン時代の良質な特製シェリーカスクであり、大きな樽サイズで伸び伸びと熟成が進んだ一樽。
沢山のレーズンやカカオの十分なシェリーカスクらしさがありながら、バタークリームといったタムデューのハウススタイルを残した古典的なシェリーカスクです。時間経過でフルーティーに。暫く寝かせるのもオススメです。
伝統的な製法を続けてきた蒸留所、バックトゥベーシックの価値がテクノロジーが進んだ現在で再度脚光を浴びている一例です。
▼オフィシャル テイスティング・コメント▼
良質なシェリーカスクを思わせる香り立ち、たっぷりのレーズン、蜂蜜、乾いたバニラ、あずきバタートースト、ミックスベリーのタルト、マーマレード、アプリコットジャム、ドライマンゴー、シナモンパウダー、カカオ。
口に含むと、リッチでフルボディ。レーズン、マーマレード、アプリコットジャム、あずきバター、クロワッサン、カフェラテ。
フィニッシュは心地よく続きクリーミー。レーズンバター、カルダモンやシナモン、ホワイトペッパーのスパイス。
タムデュー蒸留所は1897年に設立されました。
設立当初からスペインから高品質のシェリー樽を調達してシェリー樽100%熟成を行い、設備の近代化と生産能力の増強を図りながら、1970年代のウイスキーブームに乗じて生産量を増大させましたが、残念ながら2010年には蒸留所が閉鎖されてしまいました。
そして2012年に現オーナーであるイアンマクラウド社が買収し、タムデュー蒸留所の設立当初からのポリシーとレガシーをそのまま引き継ぎ、最高のウイスキーを造るべく生産を再開しました。
もちろん高品質のシェリー樽100%熟成という伝統を守りながら、100年以上経った今も同じ製法で最高のスペイサイドモルトをリリース。