100%ポットスチル蒸留原酒で、約10年をトロピカルエイジング(現地ジャマイカ熟成)、残りの約4年をコンチネンタルエイジング(欧州熟成)ラベルはザンジバーがウイスキーでブランド展開する「キュンストラー・シリーズ」と同じくスコットランド在住の英国人風景画家・ロニーさんが手掛けたもの。
歴史的建造物や英国の街並みを描くのを得意とする女性画家ですが、今回は日本を象徴するイメージとしてこのラムのために書き下ろしてくれたもの。
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▼テイスティングコメント▼
香り:まず最初にニス、塗料・インク・接着剤の溶剤、ベンジン(石油系の香り)、その後に、バナナやイチゴを潰したような香りがして、フルーティな要素が私たちをもてあそぶ!
加水すると、サトウキビ、オレンジコーディアル、キャラウェイ、リコリス、クローブがさらに感じ、誰も見ていない間に、誰かがこの樽にイェーガーを数本入れたのではないかと思えるほど。
味わい:非常に重く、非常にタールっぽく、ニスや塩分までたっぷり、カリウムの感じ、非常に強烈なインパクト、最近試した他のクラレンドンと同様の印象。
加水すると、やはり非常に濃厚、ブラックオリーブ、非常にタールっぽいリコリス、杉の削りかす、 強いペパーミントリキュール…
余韻:非常に長く、塩気とオリーブ感がさらに強くなり、口の中に明確に残ります。
総括:ほとんどのハンプデンやワーシーパークよりも荒々しく、まとまりには欠けると思うが、 よりタフで超ドライなスタイルの中では、間違いなく優れた例
クラレンドン蒸留所
20世紀初頭、ジャマイカには150の蒸留所がありましたが、現在も稼働しているのは5つのみ。その内のひとつが今回のクラレンドン蒸留所。
その他の4つはアップルトン/レイ&ネピュー(ニューヤーマス)、ロングポンド、ハンプデン、ワーシーパーク。 ジャマイカ最古のサトウキビ農園のひとつであるモニマスク・エステートの6エーカーの土地内にあり、クラレンドンのライオネルタウンにあります。
1949年に建設されたカリブ海の国では比較的新しいこの蒸留所は、当初はモニムスク製糖工場が所有していました。その後数十年にわたり、蒸留所の所有権はさまざまな企業に移管されてきた歴史があります。
1976年にジャマイカ政府はジャマイカ砂糖公社の形でこの蒸留所を管理した後、1980年には現在のナショナル・ラムズ・オブ・ジャマイカ(NRJ)に運営が移管されて現在に至ります。
同NRJはロングポンド蒸留所も所有しており、こちらは全体的に重厚なタイプのラムを生産しています。 建設当初は小規模な事業で、ケンタッキー州ルイビルのヴァンドーム社が製造したのポットスチルを稼働させていました。
現在、この蒸留所には2基目の大型ポットスチルと、2009年に設置された最新の大型3列コラムスチルが加わっています。それぞれのポットスチルはヘビータイプとミディアムタイプの2種類の原酒に造り分けられ、コラムスチルはライトタイプの原酒を製造しています。
現在は毎年1月から10月まで稼働し、年間約1200万リットルのアルコールを生産するまでに至っていますが、生産量全体の約90%は輸出用です。その最たるブランドが世界的に需要のある「マイヤーズ」。ポットスチルとコラムスチルで蒸留した2種類の原酒を冷蔵コンテナで英国に輸出し、そこで4年以上オーク樽で熟成させてブレンドしています。
その他にはマイヤーズと同じディアジオ社が所有する「キャプテンモルガン」用の原酒も供給しています。
オリジナルブランドとしては「モニマスク」の名前で数種類を商品化しています。一般販売されているモニマスク各種はポットスチル原酒とコラムスチル原酒をブレンドして造られており、熟成タイプは同経営のロングポンド蒸留所の原酒もブレンドされているため、今現在で純粋にクラレンドンのポットスティル原酒を楽しもうとしたら、ボトラーズ各種がリリースしているものを選ぶのが近道です。
今回の商品も蒸留所建設当初に導入したヴァンドーム製の小さい方のポットスチル蒸留原酒で、ジャマイカ産ラムの大きな特徴であるパイナップルや熟れ過ぎたバナナの様な 「ファンキー」なフレーバーと、風味豊かなヘビーボディーのスタイルがお楽しみいただけます。
元来、1977年にドイツ・ズィルト島で超高級レストランとしてドイツでは知らない人がいない程の知名度を誇る有名ブランド。
ファッションや食料品、レストランで提供するワインのプライベートボトリングなどを行っていましたが、本国で高まるウイスキーの需要を受け、リンバーグウイスキーフェアの発起人でありウイスキーエジェンシーの創業者でもあるカーステン・エルーリッヒ氏とイェンス・ドレヴィッツ氏にプライベートボトリングの開発を依頼。
独自のブランドとしてリリースを開始しました。
(Jens Drewiz 氏)
現在はイェンス氏がザンジバーウイスキーの代表となり、あくまでも味わいを重視したこだわりのセレクションで世界市場への進出に挑戦。
レストランから生まれた「ザンジバー」ブランドであることから、「一つの食卓を囲む」仲間との最高の時間を過ごすことを非常に重視しており、その為の商品選別には妥協がありません。
『究極の飲みやすさ』
どんな人にも、どんなシチュエーションでも楽しめ『Easy Drinking』が彼らのモットー。
洗練され、エレガントな樽選びが特徴です。